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講演会「アナウンサーパパの子育て奮闘記」

  • 更新日時:2025/12/03 (水) 11:17
  • 講演会
講師
笠井 信輔(かさい しんすけ)氏
プロフィール

 早稲田大学卒業。1987年4月フジテレビにアナウンサーとして入社。「とくダネ!」のキャスターを20年務め、東日本大震災の取材では現地に1か月ほど滞在。2019年9月フジテレビを退社しフリーアナに。2か月後に「悪性リンパ腫」という血液のがんが判明。4か月半の入院、抗がん剤治療で「完全寛解」となり仕事復帰。2020年11月に人生の困難を乗り越えるエッセイ「生きる力~引き算の縁と足し算の縁~」(KADOKAWA)出版。現在さらに仕事の幅を広げている。

開催日時
令和7年11月29日(土)
開催場所
富山県民会館 ホール
演題
「アナウンサーパパの子育て奮闘記」

 笠井さんには、フリーアナウンサーとしての経験と、三人の息子の父親としての育児奮闘を語り、子育てやキャリア、そして自身のがんとの闘いについて、率直なエピソードを交えながら聴衆に語りかけていただきました。

◇立ち会い出産とイクメンの先駆け

 笠井氏は、33年間勤めたフジテレビ時代に、「妻の出産による番組休暇」を取得し、立ち会い出産を実現しました。当時としては異例の行動でしたが、世間からは多くの賛同を得て「イクメン」の先駆けとなったこと。その後、三男の出産では、ユニークな「自然なお産」に立ち会ったエピソードも披露しています。

◇子育ての試行錯誤と子供たちへの向き合い方

 長男の子育てでは、自身の知名度が息子に影響することを避け、「普通に育てる」ことを目標にPTA活動に積極的に取り組み、地域に溶け込みました。これにより、親子ともに学校で馴染むことができましたが、子供の成長に伴う親の役割の変化を痛感したお話。また、子供の文武両道、スマホゲーム依存、いじめ問題等々の問題に対し、夫婦で悩み、試行錯誤した経験を率直に語っています。特にいじめ問題では、個別の状況に応じた繊細な対応が必要であると強調しています。

◇がん闘病:人生のまさかからの学び

 講演の後半では、「まさか」の悪性リンパ腫(血液がん)闘病の経験を共有。過酷なショートスリーパー生活が原因とされ、ステージIVという状況に直面しながらも、令和の医療の進歩(制吐剤など)のおかげで乗り越えられたと語られました。この経験を通じて、治療におけるQOL(生活の質)の重要性、特に食事において「食べたいものを食べる」自由を求める気持ちを訴え、「あなたのための」という言葉が患者のストレスになり得ることを指摘しました。

 さらに、「鬼滅の刃」の主人公のセリフから、現代の子供たちが「人から言われるのではなく、自分で自分を奮い立たせる」という精神構造を持っていることを学び、子供の「好きなこと」を応援し、後押しすることの大切さを説き、講演を締めくくりました。

【講演会に参加された方々の感想】
  • とても学びになりました。人間的に豊かな方だと思いました。誠実に子供にも向き合っておられて大切な事だと気付かされました。ありがとうございました。
  • 本当に辛かったであろうがん闘病を、明るい笑いに換えて話された笠井さん。まっすぐに生きておられる笠井さんに感動を覚えました。その他のお話もユーモアたっぷりで、明るい気持ちで帰れます。
  • 笠井さんのお話を聞きたくて来場しました。ご家族のこと、病気のことを、気さくに語られる姿に、共感したり元気をもらったりでき、よかったです。ありがとうございました。
  • 子育ての中で起きる様々な問題をテンポ良い語りで正直に語っておられ、思わず引き込まれました。
  • 子供の育て方、苦労しながらなんとかやって来られた話は、参考になりました。がんとの闘い方、体験談は、私も癌になってしまったので、よく理解できました。

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